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残業は仕事の生産性を上げると思っていませんか?定時後もダラダラと仕事をすることは実はとても非効率で、仕事の生産性を低下させます。
この記事では、定時に帰ることを促すノー残業デーについて解説します。ノー残業デーのメリットや取組方法を紹介するので、ぜひ実践してみてください。
きっとあなたの仕事の生産性が劇的に向上することに繋がるでしょう。また、ワークライフバランスの実現にも近づけます。
ノー残業デーとは
ノー残業デーとは従業員が定時であがることを推奨する取り組みのことです。
長時間労働を減らすという目的があります。
法律で定められた制度ではありませんが、過労死問題が取り沙汰されたり、ワークライフバランスが叫ばれたりする中で、官民を挙げて推進されるようになりました。
ノー残業デー実施の背景
ノー残業デー実施の背景には「なくならない長時間労働」があります。
未だに長時間労働や過労死の問題がニュースで取り上げられることが多い日本。残業時間の平均がどれくらいあるのか見てみましょう。
大手転職エージェントの「doda」の調査では、2019年の月の平均残業時間は24.9時間でした。月に20日出勤するとして、1日1時間残業をしていることになります。
もちろん調査だけでは把握できないサービス残業などもあるので、実態はもっと深刻といえるでしょう。
ノー残業デーの導入率は67.6%
公益財団法人「日本生産性本部」が、2019年に実施した調査よると、ノー残業デーを導入している企業は67.6%でした。すべての企業で取り組まれているわけではないですが、政府による働き方改革で導入する企業は年々増えています。
ノー残業デーは効果がないという声も
ノー残業デーに取り組んでいる企業は増えていますが、働いている当事者はどう感じていのでしょうか。
スキルアップ・デー(ノー残業デー)なので帰ろう
— キミくん (@kimikun_310) May 25, 2020
ノー残業デーでエステにゴー!
— じゃぬぽこ (@jun_o_sakura) July 14, 2020
ノー残業デーの恩恵を受けている人がいる一方「結局残業しているから効果がない」「形骸化している」などの声も聞かれます。
ノー残業デーは水曜日?
ノー残業デーは実施する曜日に特に決まりはありません。週1回水曜日に取り組んでいる企業が一般的には多いようです。
週の半ばに設けることでメリハリをつけ、仕事のモチベーションや生産性を高めるという狙いが企業にはあるようです。
理想のノー残業デーの曜日
マイナビの調査によると、社会人が選ぶ理想のノー残業デーは金曜日でした。
理由としては「1週間で1番疲れているから」「土日が休みのため、自由な時間が増えるから」などがありました。
2位の水曜日は「中日で疲れを取って金曜まで頑張るため」など週の半ばを理由に上げる回答が多かったです。
2位:水曜日 66人(26.5%)
3位:月曜日 57人(22.9%)
4位:木曜日 11人(4.4%)
5位:火曜日 5人(2.0%)
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ノー残業デーのメリット
では、ノー残業デーのメリットについて見ていきましょう。
ノー残業デーを実践することは公私ともに様々な効果を期待できます。
定時退社ができる
会社が社員に残業をさせずに定時退社を促すものなので、誰かに遠慮することなく定時で帰ることができます。
毎週、定時あがりの日があることで、日頃残業を続けている社員も定時あがりをするという意識を持つきっかけになるでしょう。
ワークライフバランスの実現
定時退社により、プライベートの時間がいつも以上に増えます。
仕事をしない時間が増えることで仕事とプライベートのメリハリをつけることにもつながり、ワークライフバランスを実現させられるでしょう。
プライベートが充実してこそ仕事は生き生きとできます。
生産性の向上
生産性の向上が期待できます。定時にあがらなければいけないため、普段以上に仕事の効率を考えながら業務に取り組むようになるでしょう。
また社員はタイムマネジメントを意識するようになるため、残業をよしとしない生産性のある職場環境を作ることにつながります。
スキルアップ
定時後の時間を社員がそれぞれのスキルアップのために使うことができます。
資格の勉強や習い事をすることで能力を向上することにつながるでしょう。業務に活かすことにもつながるため、会社にとってもメリットが大きいです。
疲労・ストレスの軽減
毎日残業している人にとっては1日でも早く帰れる日があると、ゆっくりと休む時間が作れます。
日頃のストレスや身体の疲れを軽減させられるでしょう。疲労・ストレスの軽減により仕事の生産性や効率を上げることにもつながります。

ノー残業デーのデメリット
ノー残業デーはデメリットももたたします。
以下のような弊害をもたらさないための方法についてはこの後紹介しましょう。
仕事が終わらない
強制的に定時あがりになると、仕事が終わらないという人も中にはでてきます。
仕事量は変わらず、残業時間は確保できないということで、精神的な負担をもたらすでしょう。
翌日早朝に出社して対応したり、別日にいつも以上に残業をすることにもなりかねません。会社は社員の業務量を考慮しながらノー残業デーを設定する必要があります。
急な仕事に対応できない
定時あがりにより、急な仕事に対応できなくなる可能性があります。
海外との取引があったり、定時後に仕事の連絡があったりするような会社の場合は、仕事が滞ってしまう日を作ってしまうことにもつながりかねません。
ノー残業デーは日程調整や実施方法等に工夫が必要です。
ノー残業デーを形骸化させないための方法
では、ノー残業デーを形骸化させない方法について紹介しましょう。
また、仕事が終わらないので帰れないという人には解決方法も提示します。参考にしてみてください。
上司が率先して帰る
上司が率先して定時あがりをすることで、部下も帰りやすくなるでしょう。上司が定時後も残っていると部下は帰りにくくなります。
ノー残業デーは、上司が時間効率を意識しながら仕事をこなすなどの工夫をすることも大切でしょう。
評価に取り入れる
残業しないことを評価することも大切です。長時間働くことが高い評価につながると考えている人も多くいます。
効率よく働き、定時に仕事を終わらせられることができる部下を評価することで、他のメンバーに定時あがりを促しましょう。
無駄な会議をなくす
目的のない会議や、ただ集まるだけの会議があればなくしましょう。
報・連・相だけで十分な内容かもしれません。もし、会議が必要な場合は会議の目的や議題などを予め共有しておくことが大切です。
そして会議時間は◯分までなどと時間設定を必ず行うことが大切です。
強制的に実行
定時になっても仕事が続けられるような環境であれば、必然と残業をする人はでてくるでしょう。
強制的に照明を落としたり、パソコンの電源をオフにするような仕組みを作ることも大切です。
定時までに業務を終わらせようという意識を持つことにつながるため、効率のよい仕事を促すことができます。
仕事に優先順位をつける
仕事に優先順位をつけることも大切です。出社したら、その日にやるべき業務の優先順位をメモに書き出しましょう。
そして、優先度の高い業務をどうしたら定時までに効率よくこなせるか考えましょう。
それを習慣化すると次第に定時までに仕事が終わらせられるようになります。
ポスターで周知徹底する
会社の目立つところに定時あがりを促すポスターを貼るのもおすすめです。
大切なのは何度も社員の目に止まることに貼るということです。何度も目にすることで、ノー残業デーの制度が定着しやすくなるでしょう。
残業削減・定時あがりに取り組む企業
最後に、残業削減や定時あがりに取り組む企業を紹介しましょう。
企業の取り組みから、何か参考にできるものがあればぜひ取り入れてみてください。
カルビー株式会社
出典:カルビー
「長く働くことが良いことではない。短時間に効率よく働いて、成果を出すこと」トップメッセージとして残業を否定するカルビー。
毎週水曜日を「早帰りデー」として社員同士で定時あがりを呼びかけあっています。
座席を5時間ごとに変える仕組みや、会議室をガラス張りに変えるなどにより、無駄な作業をなくすことに成功しました。
結果、作業効率化が進み、定時退社をする社員が増えたそうです。
セントワークス株式会社
出典:セントワークス
介護・福祉事業サービスを展開するセントワークスは、毎日のスケジュールをチームで共有することで残業を減らすことに成功しました。
具体的には朝に1日のスケジュール、夜はその日の反省・気付きメールを共有。そうすることでそれぞれのタイムマネジメント能力が向上したそうです。
また、毎月第3水曜日は「必達ノー残業デー」というもの設定しています。その日に残業をすると、恥ずかしいマントを付けなければいけません。
伊藤忠商事株式会社
出典:伊藤忠商事
伊藤忠商事はより効率的な働き方を推奨するために朝型勤務を2014年から導入しています。
原則20時以降の残業は禁止、22時以降の深夜勤務を禁止しました。午前5時〜8時までの早朝勤務時間には、深夜勤務と同等の割増賃金を支給。
また8時前までに出社した社員には、朝食を支給するなど残業是正のために工夫をこらしています。残業時間は導入前と比べて10%減ったそうです。
株式会社クラシコム
出典:クラシコム
北欧のインテリア・雑貨を扱うクラシコムは、18時の定時退社を全社員が徹底しています。
定時にあがることができない制作請負やイベント出展などは会社方針として断ることで、定時退社を実現させているそうです。
定時を守るために社員が大切にしていることに「本当に必要なの?と考える」「仕事を詰めすぎない」などの理念があります。
業務合理化や効率化を進めることで、全員が定時あがりを達成していることがわかります。
まとめ
残業が当たり前になっている人にとって、定時あがりをすることは最初は難しいことかもしれません。
ノー残業デーに定時にあがるために、仕事の効率をよくするためにできることをまずは取り組み始めてみてください。
定時にあがるための仕事の取り組み方ができるようになると、あなたのワークライフバランスの実現へと一歩近づけるでしょう。