テレワークで使える目標管理手法「OKR」とは?メリット・デメリットも解説

ワークライフバランスの実現やコロナ対策のため、テレワークを導入する企業が増えてきました。

ただ、テレワークでは「社内コミュニケーションが少なくなる」「やる気が出にくい」といった問題も起こりがち。

このような問題を解決し、テレワークでも成果を出せる自立した組織を作るのに役立つのが「OKR」という目標管理手法。

この記事では、OKRの基礎知識やOKRのメリット・デメリットを解説します。

OKRとは「目標」と「成果指標」のこと

OKRとは、目標設定・管理手法の1つ。


日本企業の目標管理手法はMBOがメジャーですが、OKRはGoogleなどが取り入れる目標管理手法として近年注目を集めています。

OKRのOは「Objectives=目標」、KRは「Key Results=成果指標」の略。インテル CEOアンディ・グローブが、MBOの改良版として同社に採用したのがはじまりです。

OKRとMBOの違いについて詳しく知りたい方は、以下の記事で解説しているので読んでみてください。

https://mtulife.com/6333

OKRにおけるO:Objectivesの条件

OKRにおいて設定する目標は、以下のような条件を満たすものが望ましいとされています。

・野心的であるか
・魅力的か
・一貫性があるか

冒頭で登場したMBOで理想的な目標達成度は100%。一方、OKRは達成度60〜70%となるものを設定するのが理想的とされます。

そのため、OKRでは必然的にチャレンジングな目標を立てられる仕組みになっています。

OKRにおけるKR:Key Resultsの条件

OKRにおける成果指標の条件は以下の通りです。

・目的と結びついている
・測定可能
・達成できるかどうかギリギリのライン
・1つのOに対し3個程度に絞り込む

目標は定性的である一方で、成果指標は測定可能なものでなければなりません。

また重要な物に絞り込むことも重要。1つの目標に対し成果指標は3つ程度にするのが理想的です。

OKRの設定方法

出典:ガイド: OKRを設定する

OKR導入は、まず会社のミッション・ビジョン・バリューを社内全体で再認識することからはじまります。

  1. 会社のミッション・ビジョン・バリューの浸透
  2. ミッション・ビジョン・バリューを戦略に落とし込む
  3. 会社のOKRを設定・共有・調整
  4. チームのOKRを設定・共有・調整
  5. 個人のOKRを設定・共有・調整

このようにOKRをうまく運用していくには、まず上の階層のOKRをしっかり立てた上で、下の階層のOKRを設定していく必要があります。

OKRの運用方法

OKRの運用方法で重要なのが、フィードバックの場。


チェックイン・ウィンセッションなどといわれています。

1〜2週間に1回のチェックイン

週のはじめに、短時間でチームのエンジンをかける目的で以下のような内容を行います。

・現在の進捗確認や達成見込みの共有
・その週のタスク確認
・タスク完了における障壁を洗い出す

1〜2週間に1回のウィンセッション

週の終わりにはその週に実践した結果をチームで共有します。その際はできなかったことよりもできたことにフォーカスするのが重要です。

・OKRの確認(大きな組織の場合は上位のOKRから順に)
・達成できない部分の解決策を考える
・承認や賞賛

個人フィードバック

チームだけでなく個人の進捗確認・フィードバックも行います(1on1)。

チームでのフィードバックと同様に「責任追及」よりも「課題解決」を重視。また「できなかったこと」よりも「できたこと」にフォーカスし、モチベーションにアプローチします。

中間地点での全体レビュー

OKRでは四半期など最終地点を短く区切る特徴があります。そして中間地点でも全体レビューを実施し、必要に応じて目標を再設定する機会を作ります。

最終地点での全体レビュー

最終地点では以下のようなことを話し合います。

・今後も継続させたいこと
・課題や辞めるべきと感じること
・新たにチャレンジしたいこと

そのうえで次の四半期のOKRを設定し実行していきます。

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OKRを導入するメリット

OKRは組織にワクワク感をもたらすメリットがあります。

コミュニケーション活発化

OKRの導入は会社のミッション・ビジョン・バリューの浸透からはじまり、社員の目標もオープンにするのが前提となっています。

また、達成度も共有されるため必然的に社内全体のコミュニケーションが活発になるメリットがあります。

迅速にアップデートできる

OKRは、評価の頻度が1ヶ月〜4半期に1度。早いサイクルで目標をアップデートし、ビジネス展開を早められるメリットがあります。

業務にワクワク感が生まれる

OKRはMBOとは異なり、理想的な達成度が60〜70%に設定されています。

そのため野心的な目標設定が可能になり、業務に対するワクワク感につながります。

自分を正直に評価できる

OKRの目標達成度は原則他の目的に使われません。他の目標とは人事評価などです。

そのため社員は純粋に自分の目標達成度を評価し、常に目標をアップデートできるようになります。

従業員の意識向上

会社と従業員との間で目的が統一できます。また組織全員で目的・目標を共有することで、組織の一員として働く意識が向上します。

目標設定がシンプル

OKRにおける目標設定は、組織の上の階層の目標をもとに個人の目標を設定していきます。

ゼロから自分の目標を設定するわけではないため、目標設定にそこまで負担がかかりません。

OKRを導入するデメリット

メリットの多いOKRですが、デメリットも存在します。


特に今までMBOを導入してきた組織は注意するポイントが多いでしょう。

企業によっては合わないことも

OKRはスタートアップに向いた目標管理法といわれています。また短期間で振り返りを行う特徴を持つため、スピード感を持って事業を成長させたい組織に向く手法といえるでしょう。

一方で、以下のような組織はOKR導入が難しいことも。

  • 頻繁なフィードバック体制が整えられない
  • 社員が複数業務を兼務する体制になっている

うまくワークするまでにリソースが必要

前半で解説した通り、OKRの導入・運用にはさまざまなステップがあります。その分リソースが必要になることを理解しておきましょう。

また導入できたとしても、頻繁なフィードバック体制が継続されなければうまく運用できません。OKRが定着するまでには相当の時間がかかると覚悟しておいたほうがいいでしょう。

一方で近年はOKRに役立つツールやサービスも多数あります。OKRをうまく運用するためには、このようなツール・サービスの導入も検討してみましょう。

https://mtulife.com/6339

MBOとのギャップでモチベーションが下がることも

すでに目標管理をMBOでしてきた企業にとっては、OKRに違和感を持つ社員が出ることも十分考えられます。

例えば、以下のような点にギャップを感じる社員が一定数いることを想定しておきましょう。

  • 目標達成度60〜70%が理想とする点
  • 基本的に人事評価と切り離されている点

会社とのミスマッチを感じる社員が出てくる

OKRは会社のミッション・ビジョン・バリューを浸透させることから始まります。

これまでこの部分を意識していなかった社員にとっては、違和感を感じてしまう可能性もあります。

OKRの導入事例も見てみよう

OKRは、国内ではメルカリが導入していることで有名です


また世界的には発祥であるインテルをはじめ、Googleが導入の先駆けとして知られています。

このような企業の事例を知ることで、OKRを導入するイメージが湧きやすくなるでしょう。

以下の記事でOKRの導入事例について紹介していますので、あわせて参考にしてください。

【Googleやメルカリなど】OKRの導入事例6選!仕組みを学べる本も紹介
OKRは目標管理手法の1つ。Googleやメルカリが導入したとして有名です。この記事では、国内外の企業におけるOKR導入事例や、OKRの仕組みを体系的に学べる本を紹介します。
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