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男女関係なく、育児と仕事を両立してワークライフバランスのよい働き方がしたいという方も多いのではないでしょうか。
そこで重大な問題となるのが「パタハラ」。パタハラとは男性社員が育児休暇等を取得する際に、上司や同僚から嫌がらせを受けることを指します。
この記事では、パタハラに該当する主な発言や、パタハラを回避して「男性が育休をとりやすくなる方法」を解説します。
「自分は今もしかしてパタハラを受けているかも?」
「育休を取得したいがパタハラを回避する方法はあるの?」
と悩んでいる方はぜひご覧ください。
パタハラに関するアンケート結果
「男性の家事・育児参画状況実態調査報告書」によると、男性社員の多くが育休を希望通りに取得できていない現状が明らかになっています。
以下で詳しく解説します。
8割近くが「育休を希望通りに取得できず」
同調査によると、全体の79.1%が「育休等を希望通りに取得できなかった」と回答。その理由上位4つは以下の通りです。
・職場に代替要員がいなかったから(36.8%)
・育休取得中の収入源が家計に影響するから(26.4%)
・昇進・昇格・評価に影響すると思ったから(12.9%)
取得できるかどうかは「職場の雰囲気」による
ただし同調査では「育休等を希望通りに取得できた」と回答した人も16.2%いました。この理由上位4つは以下の通りです。
・育児休業がキャリアに悪影響を及ぼさないと思ったから(17.1%)
・収入減による影響がなかったから(又は少なかったから(14.8%)
・同じ仕事や職場に復帰できることになっていたから(9.3%)
「育休を希望通りに取得できなかった/取得できた」それぞれの回答の理由を見ると、もっとも多いのが「職場の雰囲気」となっているのがわかります。つまり「育休が取得できるかどうかは職場の雰囲気にかかっている」といえるでしょう。

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これってパタハラ?チェックリスト
では「育休が取得しにくい/取得しやすい職場の雰囲気」とは何なのでしょうか。
特に育休取得を希望した際の上司・同僚の対応方法が大きく関わると考えられます。
例えば以下のような発言や対応は、パタハラに該当する可能性があります。あなたもチェックしてみてください。
・「今会社を休まれると困る」などといわれた
・「育児は女がやるものだろう」「男が育休を取得するなんて」などといわれた
・育休明け急に配置転換があり、今までの業務とは全く異なる部署に配属された
・「うちではそこまで長く休めない」「会社を変えたほうが無難かも」などといわれた

男性が育休をとりやすくなる方法も解説
前述したようなパタハラを回避するにはどうしたらいいのでしょうか。
以下を参考にしてください。
育休の必要性を明確にする
今日で2ヶ月におよぶ育児休暇が終わりました。個人的に感じたメリットを挙げてみます。世界的にみても日本の男性の育休制度は恵まれているにも関わらず取得率はまだ6%程度。社会的にも取りにくい雰囲気はまだまだあるので育休利用者が率先して声を上げることで少しでも流れを変えていきたい。 pic.twitter.com/RWi0PwQHLR
— Yt_Aoki (@YtAoki_MoL) June 18, 2020
パタハラを回避するには、会社全体として男性の育児休暇取得の重要性を明確にし、理解を深める必要があります。
そのためには、まず自分自身が男性の育児休暇取得の必要性を理解し、説明できるようになりましょう。
例えば以下のとき、男性の育児休暇は取得する必要があるといえます。
- 両親ともに遠方で、妻が出産後にサポートを受けられる環境がない
- 2人目の子供を妊娠しているので、1人目の世話のことも考えると自分の協力が必須
男性が育児休暇を取得することに対する意見を整理できていれば、たとえ上司や同僚から嫌味を言われてもロジカルに説明できるでしょう。
ただ、男性が育休を取得する理由をしっかり固める必要なく、男性でも育休をスムーズに取得できる社会が理想ですよね。

筆者である私は、女性が育休を取得する際は取得理由を求められないのに、男性が取得する際はなぜ理由が必要なのか疑問です。

周囲の固定概念を払拭する
そもそもパタハラが起きてしまう原因には「家事・育児は女性、男性は仕事」といった固定概念があります。
少しずつでもこの固定概念を払拭していけるように、ワークライフバランスに関する考え方を共有するなど、周囲と日頃からよくコミュニケーションをとることが大切でしょう。

ロールモデルを示す
株式会社ワーク・ライフバランスの公式サイトでは「男性育休100%宣言」をしている企業が一覧で見られます。
各企業の詳しい取り組みについても見られるため、ロールモデルとして紹介してみてはいかがでしょうか。
会社側へのメリットを話す
男性の育休取得は、社員にだけメリットがあるわけではありません。
最近はワークライフバランスを求める人が増えており、例えば新卒で会社を決める際にも男性育休取得率を見るようになってきています。
つまり、男性の育休取得を推進することが採用シーンで有利になる可能性もあるのです。さらに顧客に対する企業イメージアップにもつながるでしょう。
以下のような取り組みに参加するのも1つの方法です。
また、過去にはSNSを発端にパタハラ疑惑が浮上し、企業の株価が落ちる事態にまで発展したケースもあります。
そのリスクを減らすためにも男性の育休取得を推進したほうがよいことを伝えるといいでしょう。
時間に余裕を持って相談
急に「育休を取得したい」と伝えても、スムーズにいかないことが多いです。育休を取得する場合は時間に余裕を持って申請するのが大前提。
また、あなたが育休をスムーズに取得できれば、周囲の社員も育休が取りやすくなる可能性もあります。あなた自身が他の男性社員のロールモデルとなったり、ワークライフバランスが整った働き方ができるようになったりするでしょう。
周囲への配慮を忘れない
すでに男性の育休取得の仕組みがしっかり整えられていたとしても、取得前後は周囲への配慮が重要です。
引き継ぎをしっかり行ったり、育休明けに感謝の気持ちを伝えたりするのを忘れないようにしましょう。
パタハラを受けてしまったら…
パタハラを受けた場合どうしたらいいのでしょうか。
以下で解説します。
証拠となるものを記録
「パタハラかも?」と思ったときは、客観的な証拠を集めましょう。
例えば上司からパタハラの可能性のある言動があったのであれば、以下の項目をメモして記録します。
・場所
・同席していた人物
・パタハラに該当する可能性のある言動
可能であればボイスレコーダーで録音できるとよいです。メールなどでパタハラ発言があったら、必ず保存しておきましょう。
社会機関に相談
現在パタハラのような扱いを受けているのであれば、1人で抱え込まず社外機関などに相談しましょう。
パタハラを相談できる社会機関とは、例えば各都道府県労働局にある「雇用環境・均等部(室)」などがあります。以下の厚生労働省サイトをご覧ください。
早めの相談と理解でパタハラを回避
育児介護休業法と男女雇用機会均等法が改正され、パタハラを防止することが会社側に義務付けられました。
なので、もしパタハラに悩んでいるのであれば1人で抱え込まないでください。前述したような社外機関などに相談し、状況の改善をはかりましょう。
