>>在宅ワークやフレックス勤務をするには?
「柔軟な働き方を叶える方法」無料ebookで解説
家族や友人と、あるいは職場の上司やクライアント……人は日々たくさんの人とコミュニケーションを取っています。
買い物先の店員やオンラインチャットなども含めると誰かと言葉を交わさない日はない、という方も多くいらっしゃるでしょう。
しかしながら「社内での上司や同僚、部下とのコミュニケーションに苦手意識を感じる」、「仕事でコミュニケーションミスや伝達不足が原因で失敗してしまったことがある」といったように日々のコミュニケーションに対して苦手意識を持っている人も。
今回は、他人への話しかけ方や会話のコツ、さらに上司など目上の人との会話で気をつけるべき点などを解説します。
自分自身を口下手と感じていて「日々の生活や仕事において他人とストレスなく会話でき、かつ伝えたいことを的確に伝えられる話し方を身に付けたい」という方はぜひ読んでみてください。
口下手を解消して、仕事を円滑に進められればワークライフバランスの実現にも一歩近づくでしょう。
この記事のまとめ
積極的に話す機会を作ることが大切
口下手を克服するためには、自分から積極的に会話する機会を作ることが大切です。
周囲の人から話しかけてもらうことが多かったり、会話することを面倒だと感じていると、会話の機会は増えません。
もともと慎重な性格をしている人などは、相手に不快な思いをさせてはいけないと警戒しすぎるあまり、会話がうまくいかないケースもあります。
相手を気遣う気持ちは素晴らしいものですが、まずは素直な気持ちになって話しかけてみましょう。
実際に試して欲しい話し方のコツ
口下手であることを克服したい方は、以下のような話し方のコツを試してみてはいかがでしょうか。
- 自分から積極的に話しかける
- 「必ずしも面白い話はしなくてもいい」と考え方を変える
- 質問してみる
- 自分の情報を開示する
- 笑顔で会話する
- 相槌を打つ
- 自分の意見も伝える
- 相手にもわかりやすい言葉を選ぶ
それぞれの詳しい内容はこの記事の中で解説しています。
事前準備としてできること
実際に会話の中でコツを試す前の準備としてできることもあります。
準備をしておくことで気持ちの準備もでき、実際の会話も落ち着いて出来るようになるでしょう。会話に対する苦手意識も減少し、周囲からのあなたに対する印象もアップします。
- 過去の失敗の振り返り、方法を考える
- 講演会に参加してスピーチを聞く
- 話し上手な人の話し方を分析する
- 会話に自信を持つ
- 最近の流行をチェックしておく
それぞれの詳しい内容はこの記事の中で解説しています。
エンジニアにも必要なコミュニケーションスキル
コミュニケーションスキルは一人で黙々と作業することの多いエンジニアやプログラマーのような職種の人にも必要なスキルです。
社内の同僚や上司などのチーム内でのコミュニケーションはもちろん、クライアントとの商談や将来のプロジェクトマネージャーへの昇進などのためにも、身につけておきたいスキルです。
特にエンジニアは想像以上に周囲の人とコミュニケーションを取る機会が多く、採用条件の時点で「コミュニケーション能力がある人」を設けている求人もあります。
まずはこの記事を参考に、身近な人との会話で上手な話し方を心がけてみましょう。
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自分を口下手だと感じている人に共通する特徴
自分自身のことを「口下手」だと感じている人は多く、時には口下手なことが原因で周囲の人とコミュニケーションが十分に図れないことが、仕事や私生活で大きな問題を起こすこともあります。
口下手だと感じている人には、どのような特徴があるのか、考えていきます。
人と話す機会が少ない
口下手であるかそうでないかは、当然生まれた時から決まっているものではありません。
初対面の人や大勢の人の前で話すことに抵抗を感じない人は、普段から人と話す機会をたくさん持っていることが根本にあります。会話する環境が多かったり、会話しようと積極的に行動していることが「話し上手」の理由です。
一方で、口下手だと感じている人は普段から会話をする機会が少ない傾向にあります。会話は人と話した経験によって上達していくものです。
様々なタイプの人と話すことで、人によって最適な態度や言葉遣いなどを感覚として判断できるようになってきます。
例えば目上の人にはこのような言葉遣いをすればよい、この年代の女性にはこのような話をすると会話が続く、といったように。
友人や家族とは気兼ねなく話せるが職場の人との会話はストレスを感じて口下手になってしまう、という方は、職場で人と話す機会が少ない可能性があります。
話しかけてもらうことの方が多い
口下手であることを自覚している人は、特に「話しかけられたら話すが、自分からは話しかけづらい」と感じている人が多いでしょう。
実際、口下手な人は周りの人から話かけてもらうことの方が多く、自分から積極的に他人に話しかけることは少ない、という傾向があります。
「話しかけてもらう」というのは、話しかけるタイミングや話題を考えることなく会話を始めることができるので、ストレスがより少ないように思えます。
しかしながら、相手からの突然の質問やあまり詳しくないことに関する話をふられた場合、どのような回答をするのかを瞬時に判断してリアクションを取る必要があるため、意外と難易度が高いものです。
口下手ではない人の場合、質問や話題が自分が答えられる内容でない時は「わかりません」「どういうことですか」といったように自分が分からないことを素直に伝えることで相手との会話を続けることができます。
一方で、口下手な人は黙り込んでしまうことも多く、その沈黙のつらさが他人との会話が苦手と感じる原因になっています。
突然の質問に対して、相手の期待する答えを伝えようと考えすぎてしまうことで、「自分はコミュニケーションが苦手だ」と言う考え方になりがちです。
「面白い話をしよう」と会話のハードルを上げてしまう
「面白い話をしないといけない」と他人との会話に必要以上のプレッシャーを感じてしまい、自分自身で会話のハードルを上げてしまう人もいます。
自分と話すことで相手に楽しんでもらうため、面白い話をしようとする心がけはとても素晴らしいものですが、話を面白くするための話題が見つからず、会話に困ってしまうケースがあります。
特に、初対面の人が面白いと思う話をするのは、非常にハードルが高いです。相手がどのような人間なのか、どのような考え方をしているのかわかりません。
相手のことがわからない状態の中、会話一つで「面白い」と思わせられるのは、その道のプロでないと難しいでしょう。
自分の意見を主張しない
会話そのものに対して苦手意識を持っていることが多い口下手の人は、会話の中でも自分の意見を強く主張したり、人の意見に対して反論しない傾向があります。
そういった方は、職場では反対意見を述べることで議論が長引き、会議が長くなったり作業が遅れることを懸念し、あえて意見を言わないこともあるでしょう。
相手の意見を聞かず自分の意見を無理に通そうとすることは、もちろん好ましくありません。しかし、積極的な意見交換が求められるビジネスの場においては、自分の意見をちゃんと述べることも時には必要です。
会話を面倒だと感じる
苦手意識から、そもそも「周囲の人と会話することを面倒」と感じている人も多いと思われます。
よほど通じ合っている相手でない限り、他人との会話はある程度気は使うものです。
相手を気遣ったり、話題を振ったりすることは多少なりとも頭を使うことであるため、その心理的なストレスを避けるために他人との会話も避けてしまうケースがあります。
話し上手な人であっても、会話する上では少なからず面倒さやストレスは感じているものです。ただ、それを表に出さず、明るく元気に振る舞えるからこそ、「会話上手」という印象を周囲の人に与えています。
無理やり元気に振舞う必要はないものの、あまりにそっけない態度や、見るからに面倒くさそうな態度で話すと、相手からの印象は悪くなってしまうでしょう。
一度悪い印象を持たれてしまうと、さらに周りの人と会話する機会を失うことになりかねません。
慎重な性格
慎重な人ほど、自分から会話をしない傾向があります。
「相手に失礼があってはいけない」、「今話しかけたら迷惑に思われるかもしれない」と考えてしまい、話しかけることを躊躇してしまいがちです。
そういった方は、特に初対面の人との会話が苦手なことが多いようですが、余計なプレッシャーを感じずに、相手に興味を持ち、素直に話してみることが大切です。
相手に失礼がないように話すのは、会話において非常に大事なことです。特にビジネスの場で上司や目上の人と話す場合は、言葉遣いや表現について、慎重になった方が失敗も少ないでしょう。
ただ、その慎重さがスムーズな会話を妨げてしまうようならば、改善しなければなりません。
余計な話や雑談をしたがらない
人と会話をする時は、業務連絡やどうしても助けが必要な時のみで、仕事とは関係ない話や雑談をほとんどしないのは、口下手な人にありがちな傾向です。
単純に「業務外の話をすることは面倒」と感じている人もいるでしょうが、中には、実は話をしたいけれど話しかけられない、という人もいるでしょう。
口下手を改善するためには、誰にでも会話の機会を生み出せる雑談はうってつけです。「今日は暑いですね」といった天気の話などの軽い話題から始めてみましょう。
以下の記事では、雑談が苦手な人にむけて雑談で使いやすい話題、雑談に関する本を紹介します。

会話中に緊張してしまう
これまで口下手な人とは、他人との会話に対して過度なプレッシャーを感じる傾向があることを解説してきましたが、それによって会話中に必要以上に緊張してしまう傾向もあります。
緊張してしまう原因は様々ですが、「自分が相手からどう思われているのか」や「話している時の自分の視線や表情はどうなっているのか」、「自分の話を楽しんで聞いてくれているだろうか」といったように相手の自分に対する評価が気になってしまうケースが多いようです。
また「この後はどのような話をすればいいのか」と会話そのものに対して緊張してしまうケースもあります。
相手の自分に対する評価や印象は、特に上司や取引先など目上の立場との会話で気になってしまいがちです。相手からの印象を気にするあまり、会話の内容にも自信が持てなくなってしまうことも珍しくありません。
専門用語が多い
口下手な人に共通する特徴の最後は、エンジニアなどの専門職に多く見られるものです。
自分や仕事仲間の間では理解している専門用語を、営業職などの他部署の社員との会話で使ってしまい、相手との会話をスムーズに続けられなくなってしまう、というものです。
職務内容が専門的であればあるほど、仕事の話の内容は専門的で一般の人には聞き慣れない言葉がたくさん出てきます。
話している本人としては、話題は自分の専門分野で言葉の意味も理解しているので会話しやすいかもしれませんが、相手は理解が難しく、リアクションに困ってしまうかもしれません。
時には、お互いの伝えたいことが伝わらず、感情的になってしまう、というケースもあるようです。
結果、会話を上手く成り立たせることができず、話をしている本人にとっても「この人との会話は難しい」と苦手に感じてしまう原因になります。


会話をする目的が何か考える
人とのコミュニケーションは大切ですが、ただ漠然と「人と話したい」と思うだけでは、自分にとっても相手にとっても作業の妨げにしかならない可能性があります。
また、会話をする目的がないと会話を始めるきっかけを見つけることが難しく、口下手な人にとっては頑張って会話をしてみるためのモチベーションも上がりません。
まずはなぜ会話をしたいのか、その目的を考え、その目的を達成するために人と話してみることから始めてみると、他人との会話への抵抗感も軽減するはずです。
チームワークを高めるため
会社では、複数人がチームとなって業務を進めます。
エンジニアのように基本的に一人一人がタスクを持って作業を行っている場合でも、誰かの作業の遅延をチームでサポートしたり、他のメンバーと共同で作業を進めることもあるでしょう。
そのような時に円滑に業務を行うためには、普段から雑談も含めて積極的に話し、チームメンバー同士の心の壁を崩していくことも必要になるはずです。
話しかけることを待つこともできますが、自分から話しかけることでより心の壁は低くなります。仕事中は余計な会話はしない、という方はチームのため、仕事のために会話する、と考え方を変えてみてはどうでしょうか。
気分転換のため
人の集中力は連続してあまり長く続かない、と言われています。
一日中社内で黙々とデスクワークを行っていると、自分では集中しているつもりでも、だんだんと作業の効率が悪くなっているかもしれません。
「ちょっと疲れたかも」「リフレッシュしたい」と感じた時、軽いストレッチなどは身体的に効果的ですが、誰かと話しをすることで気分のリフレッシュができます。
朝から自分と同じように仕事をし続けている場合、相手もあなたと同じ時間帯に疲れを感じているはずです。短いやりとりであればさほど業務の妨げにはならないはずなので、相手の気分転換のためにも話しかけてみましょう。
悩みの相談
自分の悩みを誰かに相談するために話しかける場合もあるでしょう。
「悩み」は、自分の考えなどを話すことになります。会話が苦手な人にとって。最初はハードルが高いように思われるかもしれません。
しかし、大なり小なり自分の悩みを話すことは、後ほど解説する「自己開示」になり、相手も会話しやすいものです。
相談された相手としても、悩みの相談をされると「信用されている」とあなたに対する信頼感もアップすることでしょう。また適切なアドバイスをもらえれば悩みの解決にも繋がります。
社外の人とのコミュニケーションの練習
初対面の人や親しくない人との会話がとにかく苦手、という方は、いっそコミュニケーションの練習として話しかけることはいかがでしょうか。
普段から会話をしていない人は、初対面の人や商談などでいきなり他人と会話しようすると、緊張してしまっていつも以上にうまく話せなくなってしまう可能性もあります。
また、「雑談力」という言葉があるようにちょっとした待ち時間に会話をすることで相手によい印象を持ってもらえて、それが仕事に良い影響を与えることでしょう。
雑談力は普段から様々な人との会話と通して話のネタなどを集めておくことが求められます。社外の人や初対面の人との仕事に備えて、まずは比較的会話しやすい社内の人とコミュニケーションを取ることから始めてみてください。

口下手を克服する話し方のコツ
これまで口下手な人は会話そのものを苦手を感じ、それが原因で言葉がうまく出てこない、ということを解説してきました。
続いて、口下手を克服するための話し方のコツを紹介します。
自分から積極的に話しかける
繰り返しになりますが、苦手意識の克服には自ら積極的に行動することが大切です。
つまり、口下手の改善には会話する機会を増やすことが最適です。
話しかけるタイミングや話題を考えるのが苦手かもしれませんが、話しかけるべきタイミングや会話が続く話題も、相手とのコミュニケーションを重ねることで次第にわかってくるものです。
まずは休憩時間や相手がトイレに立った時など、仕事の手を休めているタイミングを狙ってみましょう。PCや資料などに熱心に目を通している時は、集中している可能性が高いです。そのようなタイミングは避けた方が失敗はありません。
話しかける話題については、まずは自分の話したいテーマで問題ないでしょう。
例えば、あなたがエンジニアで、相手もエンジニアであれば、興味がある分野が同じである可能性も高いです。「○○というサイトで最新技術に関する面白い記事を読んだ」や「○○というツールがとても便利だった」といったように自分の興味のあることについて話してみることも良いでしょう。
そして、自分から積極的に話しかける時に最も重要なこととして「相手に迷惑かもしれない」といった気持ちは捨ててみることです。口下手を克服するためのトレーニングと考えて実践してみてください。
まずは身近な人と練習してみる
「話しかけたい気持ちはあるが、どうしても勇気が出ない」という方も、焦る必要はありません。
まずは同期や過去に話しかけてくれた同僚など、ある程度親交のある人に話しかけてみましょう。
始めは緊張していたとしても、だんだんと慣れてきます。
上司など立場が上の人に話しかけるときは、同期や友人に話しかけるようにはいかないので、言葉遣いや態度には注意しましょう。
「必ずしも面白い話はしなくてもいい」と考え方を変える
他人との会話に慣れていない人ほど、会話によって相手を楽しませないといけないと思いこんでしまう傾向があります。
しかし、相手を楽しませるような面白い話をしようと無理に考える必要はありません。相手を笑わせないと、あなた自身の印象が悪くなる、ということもまずないので心配しすぎなくて良いでしょう。
会話の楽しさは「面白い」だけでなく、「新しい知識を得ること」、「リフレッシュすること」、「相手の新しい一面を知ること」など、たくさんの面があります。
相手からの質問や話の流れから自然に会話をすれば問題ありません。
会話中に質問してみる
会話に困ってしまった時は相手に質問してみることも効果的です。
質問されることで、相手は「自分に興味を持ってもらっている」と好意的に捉えることができますし、相手があなたの質問に対して色々と答えてくれることで話を続けやすくなります。
質問することは、会話を長く続けるために非常に有効な方法です。なぜなら、自分から話のネタを考えなくても、相手が次々話してくれる可能性が高いからです。
自分から話題を提供し続けることはなかなか難しいので、相手の持っている話題を上手に組み合わせることが長く続く会話のポイントとなるでしょう。
あなたの質問への回答の中で気になることがあれば「○○とはどういったものですか」といったように掘り下げることもできます。相手から話してもらうだけで、会話のキャッチボールはスムーズに進むのです。
ただし、質問する内容には注意が必要です。中には、これまでの経歴や家族の話など、プライベートなことを話したがらない人もいます。
相手に失礼にならない質問の例はこの後詳しく紹介します。
相手に興味を持つと質問が自然と生まれる
質問すればよい、と言ってもどのような質問をすればよいか分からない、と戸惑われる方もいらっしゃるかもしれません。
「何か質問しなければ」と考え込むあまり、相手との会話で気まずい沈黙が生まれてしまうのも避けたいものです。
そのような時は、まず目の前で会話している相手に興味を持ってみることが大切です。
初対面の相手に対して興味を持つのは確かに難しいかもしれませんが、初対面であるからこそ知らないことがたくさんあり、質問する話題も多くあります。
相手の出身、どこに住んでいるか、職業は何かなど、分からないものは全て興味に繋がります。あまり深く考えすぎず、素直な気持ちになってみましょう。
相手に失礼にならない質問の例
質問しても良い内容、悪い内容の判断が不安な方は、以下のような質問を投げかけてみるといいでしょう。
- 出身地
- 趣味
- 好きなスポーツ
- 好きな食べ物
- 好きな有名人
- 好きな音楽
- 休日の過ごし方
これらの質問はあまり個人の人生に関わるものではないため、聞かれた相手も気軽に答えることができます。
家族や過去の経歴などの話をしたがらない性格の人もいるので、注意しましょう。
自分の情報を開示する
先ほど、質問は会話を長続きさせる上で有効な方法だと説明しました。
しかし、会話を続けようと相手を質問攻めにしてしまうことは、会話上手とは言えません。
相手の情報を引き出すだけでなく、自分自身の情報も開示するように心がけましょう。
例えば相手の好きなスポーツを質問し、その答えがサッカーだったとします。あなた自身もサッカーが好きであればそのことを伝え、好きなチームやサッカー経験などの方向に話を広げていくことができます。また、あなたの好きなスポーツが野球だった場合は、「サッカーが好きなんですね。私は野球が好きです」と伝えることで、相手がそのことに対して興味を持ってくれる可能性もあります。
また、自己開示をすることで、相手の信頼を得ることも可能です。「相手が話してくれた分、自分のことも明らかにしよう」という考えを抱いてもらうことで、相手も素直な気持ちになって話してくれることでしょう。
笑顔で会話する
表情は、言葉よりも多くのことを印象づけると言います。口下手の人は会話するだけで精一杯かもしれませんが、出来るだけ笑顔で会話することを心がけましょう。
もちろん話の内容によって表情は変えるべきですが、基本的に笑顔は相手によい印象を与えます。
さらに笑顔で会話している姿を周囲に見せることで、「あの人もあのように楽しそうに会話をするんだ」と周囲の人が気づき、また別の相手との会話に繋がることもあります。
話しやすい雰囲気を作り出すためにも笑顔は重要な役割を果たすため、特に初対面の人との会話では、最初から笑顔を意識するようにしましょう。
相槌(あいづち)を打つ
相手に気持ちよく話してもらうには相槌が重要です。
相槌を打つと「あなたの話をしっかりと聞いています」という意思をアピールすることもできます。
「ええ」「はい」「そうなんですね」といった言葉だけでなく、軽くうなずいてみるといったような仕草も効果的です。
「聞き上手」と呼ばれる人は、相槌を打つのが上手な人です。話を聞いているという意思を相槌で伝えることで、相手の話をどんどん引き出すことができます。
何も、自分から話しかけるだけが「会話上手」ではありません。自分は話さずとも、相手が話してくれる。このような状況を作り出すのも、「会話上手」のテクニックです。
自分の意見も伝える
口下手な人の特徴の一つとして自分の意見をあまり主張しないことを述べましたが、自然な会話のためには自分の意見を伝えることも大切です。
初対面の人との会話であれば、趣味などの軽い話題が主になるでしょう。しかし、相手との関係が深まっていくにつれて人生観や仕事観などの深い話題になっていくこともあるかもしれません。
相手と考え方が異なる場合、自分の意見を伝えることを躊躇してしまいがちです。
ただ、自分の意見をはっきりと伝えたほうが相手もあなたと「会話(議論)している」と実感することができ、会話の満足度は高まるはずです。
頭ごなしに否定しない
自分の意見を伝える時に気をつけるべきことは、相手の意見を頭ごなしに否定しないことです。
これまでの人生のバックグラウンドが異なれば、考え方が異なるのも当然です。相手の意見を聞いた上で、自分の意見を伝えることがポイントです。
伝え方を間違えると、相手の気分を悪化させ、場合によっては口論になってしまうこともあるので注意しましょう。
相手にもわかりやすい言葉を選ぶ
専門用語を使い過ぎてしまっていると感じるエンジニアは、相手の知識レベルに合わせてわかりやすい言葉を選ぶようにしましょう。
自分と相手の知識に差がある場合、その差をうまく合わせることがコミュニケーション能力が高いことの表れです。
相手が自分の話を理解していないと感じる場合は、専門用語を訂正して、易しい言葉で話すようにしましょう。
この能力は社外の人との商談にも必要となるスキルでもあります。
例えばシステム開発についてお客様に説明する機会があったとき、相手がシステム開発に関する理解が十分にあるとは限りません。
そういった状況で、専門用語や難しい話をわかりやすく説明する能力が求められます。
知識のない相手を責めてはいけない
あなたの話のテーマに関する知識を相手が十分に持ち合わせていない場合でも、相手の知識不足を責めたり見下したりしては絶対にいけません。
人間は誰しも得意分野・不得意分野があって当然で、あなたが「これくらいのことは誰もが知っている」と考えている常識が相手にとってそうとは限りません。
特に、業種や業界が異なれば、エンジニアの仕事内容やプログラミング言語の理解がない人は多くいます。
知識のないことを責めたことで相手から見た自分の印象が悪くなり、会話することすら拒否されてしまう可能性もあります。
逆に、始めは知識がなくても、あなたが説明をしていくことで知識を得て、より会話が盛り上がる可能性もあります。知識がない相手には、わかりやすく説明するよう心がけましょう。
実践以外でできる会話の練習
他人との会話に極度の緊張をしてしまう場合、いきなり話し方のコツを実践するのは難しいかもしれません。
そのような方は、事前にこれから紹介することをやってみるのがおすすめです。
過去の失敗の振り返り、改善方法を考える
「初対面の人と会話しようとしたが、話があまり続かなかった」「○○を説明しようとしたが、上手く伝わらなかった」など、過去にコミュニケーションで失敗したことを思い出してみて、その時にどうすれば良かったのか、改善方法を考えてみましょう。
過去の失敗はあまり思い出したいことではないかもしれません。しかし、悲観的に捉えすぎる必要はありません。
「次に同じような相手と会話するならどのような話題を提供するとよいか」や「どのような伝え方をすればより理解してもらえるだろうか」と、同じ失敗を繰り返さないようにするにはどのようにすべきか、前向きに考えることがポイントです。
講演会やセミナーに参加してスピーチを聞く
ビジネス向けの講演会、セミナーなどに登壇する人は、聞いている人たちに伝わりやすい話し方を考えている、スピーチのプロフェッショナルの場合もあります。
日常的な会話と、大勢の前で話すスピーチとでは状況が違いますが、話し方のコツとしてはいくつか共通している部分があります。
例えば、
- 声の大きさや話すスピード
- 結論から話すこと
- 質問に対して的確に答える方法
- 視線の動かし方や立ち居振る舞い
などです。
こういった技術は日常会話にも役立つので、講演会で他人のスピーチを聞くことも練習になります。
TEDの動画を見るのもおすすめ
世界中の人々がプレゼンテーションを行う「TED」の動画を見るのもおすすめです。
魅力的なスピーチがたくさん見られるので、話し方を学ぶ上でも参考になります。
海外の人のスピーチが多いですが、日本人がスピーチした内容もあります。日本語のスピーチを聞くことで話すスピードや間のとり方など、様々なことを学ぶことが出来るでしょう。
以下の姉妹サイトの記事でプレゼンテーションやスピーチのコツと、TEDのおすすめスピーチ動画について紹介されています。こちらもぜひご覧ください。
話し上手な人の話し方を分析する
職場の同僚や友人などで話し上手だと感じる人がどのように話しているのかを分析するのも有効な方法です。
特に同じ職場の人を参考にすることで、実際に自分が仕事上で同じ専門用語などの説明をする機会などに役立てることができます。
また、情報を正確に、相手に伝わりやすいように伝えるという点では、職場の営業を担当している社員や、テレビに出ている芸能人、ニュース原稿を朗読するアナウンサーも参考になるでしょう。
TVショッピング番組は営業トークの参考になる
TVショッピング番組は、商品の性能、使用感、効果などを視聴者にわかりやすいように伝えています。
商品について全く事前知識のない視聴者に対して、短時間で「欲しい」と思わせられる話し方、構成になっています。
もしあなたが営業職として、営業トークのスキルを伸ばしたいのであれば、TVショッピング番組を参考にしてみるといいでしょう。
会話に自信を持つ
他人との会話がとにかく不安で出来るだけ避けている、と感じている人は、まず自信を持つべきです。
面白いことを言おうとしたり、相手を楽しませようと言ったハードルの高い会話を想定せず、まずは相手の質問に正しく答えること、同じ質問を相手にも投げかけてみることなど、簡単なことを目標に会話をしてみましょう。
ごく簡単な目標であれば、自信を持って取り組みやすいですし、数をこなすことでさらなる自信につながります。だんだんとコミュニケーションに対する苦手意識がなくなっていくはずです。
最近の流行をチェックしておく
時事ネタや最近流行になっているものは、相手も同じように知識があり、会話のテーマとしては盛り上がりやすいです。
普段からニュースや新聞などをチェックして、時代の流れに沿った情報を仕入れておくと、会話のネタにも困りにくいでしょう。
できれば、事件や事故といった暗い話題ではなく、スポーツ選手が勝利したことなど明るい話題にすることをおすすめします。暗いテーマは相手がマイナスの印象を抱きやすく、会話そのものに楽しさを感じられないことも考えれます。
上司や社外の人と話すときの注意点
これまで紹介してきた話し方のコツは、社内の同僚や部下との会話で使えそうなものでした。
上司や社外の人と話す場面においても基本的な部分は同じですが、さらに注意すべき点があります。
詳しく解説していきます。
言葉遣いや態度に注意する
なるべくリラックスして、緊張せずに話すことが会話においては重要です。しかし、あまりにリラックスしすぎて言葉遣いや話すときの態度まで崩れてしまうのは問題です。
上司や社外の人に対しては、敬語を使い、姿勢を正して話をするように心がけましょう。
結論から話す
会話をするときは、結論を最初に話し、短くまとめるようにしましょう。
これは、特に上司に対する報告の際に必要となります。
会話は楽しいものではありますが、仕事においては忙しい相手の業務時間を削っていることも確かです。
また、話が長くなるほど、聞いている相手も会話のポイントをつかみにくく、話している本人も情報を上手くまとめにくくなってしまいます。結果、伝えたかった内容が伝わらない、ということが起きがちです。
上司と話すときは「結論から先に申しますと・・・」と話し始めると、会話を短くまとめやすくなります。
「会話が長く続く=コミュニケーション能力が高い」わけではない
会話が長く続くからコミュニケーション能力が高いというわけではありません。
伝えたい情報を的確に伝えられる人ほどコミュニケーション能力が高いと評価されます。
企業においては、時間の短縮や業務の効率化はとても重要です。報告や相談は、上司としてもより短く、的確に伝達してほしいところです。
話を端的にまとめる能力も重要になることを理解しておきましょう。
身だしなみも意識する
話し方だけでなく、身だしなみも意識しましょう。
髪がボサボサだったり、服がよれていたり、仕事中の姿勢が悪いといった態度は周囲の人からの印象もわるくなります。
悪い印象を与えてしまうと、そもそも会話する機会さえ生まれないこともあります。
特に社外の人と打ち合わせをするときは身だしなみは意識しましょう。
服装が自由な職種もありますが、よい第一印象を持ってもらうためにも商談の際はスーツ、またはオフィスカジュアルなどその場に応じた服装を心がけましょう。
エンジニアやプログラマーにも必須のコミュニケーション能力
エンジニアやプログラマーは、社内でのコミュニケーションは限られた人とメールやチャットで済ませて、基本的に一人で黙々と作業をする、という働き方をしている場合も多く、社内の人とも会話する機会が少なくなりがちです。
しかし、エンジニアは社内、社外ともコミュニケーションを求められる職種の一つでもあります。
特に、出世してプロジェクトマネージャーなどを目指すのであれば、チームをまとめ、他部署との連携を取りながら仕事を進めていく機会も多いです。キャリアプランの方向によってはコミュニケーション能力は必須スキルと言えます。
まずは身近な友人からスタートして、同僚、上司、クライアントとコミュニケーションが取れるように練習していきましょう。
さいごに
ビジネスの場においてもプライベートの場においても、人と会話をするということは避けられません。
「自分の伝えたい情報を的確に伝える」、「相手から情報を引き出す質問をする」、「話を盛り上げて自分と相手の警戒心を解く」などのスキルが必要となってきます。
会話が苦手だと思う人こそ、恐れずに積極的に会話に挑戦して経験を積むべきです。
この記事を参考にして、話し方のコツを身につけていきましょう。