【5分で読める】「働き方改革」とは?概要や企業の取り組み事例まで解説

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2019年4月に働き方改革関連法が施行されました。実際に残業抑制などの効果を実感した方もいるのではないでしょうか。

今後、ワークライフバランスの整った働き方を実現するためにも、しっかりと働き方改革の詳細や実態について知っておきたいところですよね。

そこで、この記事では働き方改革の意味・実態・企業の取り組み事例まで詳しく解説します。

働き方改革とは「多様な働き方の実現」を目指すもの

厚生労働省によると「労働者がそれぞれの事情に応じた多様な働き方を選択できる社会を実現する改革」のことです。

また「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」の成立についての総理会見(平成30年6月29日)では、以下のように述べられています。

「長時間労働を是正していく。そして、非正規という言葉を一掃していく。子育て、あるいは介護をしながら働くことができるように、多様な働き方を可能にする法制度が制定された」
引用:首相官邸

働き方改革の背景:生産年齢人口の減少

出典;内閣府

日本では少子高齢化が進み、15歳から65歳までの生産年齢人口が徐々に減少しています。

実際に、上記グラフのように生産年齢人口は約半分ほどに減少するのに対して、75歳以上の高齢者は着々と増えています。

高齢者が増えると生じるのが「介護問題」です。

以下の図からもわかるように、2017年には約9万人が介護離職をしており、この数字は2006年のおよそ倍となっています。

出典:大和総研

2019年には団塊の世代が70代を迎えたため、これからますます介護離職をする人が増えると考えられます。

生産年齢人口が減ると、企業の競争力は減少してしまうでしょう。政府や企業はそれを避けるため「さまざまな事情がある人でも働ける仕組み」を作る必要性を感じて働き方改革に取り組んでいるのです。

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働き方改革関連法で変わる7つのこと

では実際に働き方改革が進むと何が変わるのでしょうか。2019年から順次施行されている「働き方改革関連法」をもとに見ていきましょう。

残業規制

働き方改革関連法で変わること1つ目は「残業規制」です。

大企業は2019年4月から、中小企業は2020年4月から残業規制が適用されました。具体的には「36(サブロク)協定を結んでいても、残業時間に制限を設ける」というものです。

今までは36協定(※)を結んでいる場合は、年6回のみ1ヶ月の残業時間に制限がないという仕様でした。しかし残業規制の適用後は、基本的に月45時間・年360時間の残業とし、36協定を結んでいる場合でも、以下のようなルールとなります。

  • 年720時間以内
  • 複数月平均80時間以内
  • 月最大100時間未満

もし上記ルールを破った場合は、使用者に対して罰金が課せられます。

(※)36協定とは「時間外・休日労働に関する協定届」のこと。労働基準法第36条で、企業は「1日8時間、週40時間」を超える労働時間を従業員に課す場合、36協定届を労働基準監督署に届ける必要がある。

有給休暇の取得義務化

働き方改革関連法で変わること2つ目は「有給休暇の取得義務化」です。

2019年4月から、10日以上の有給休暇が付与される社員に対して年5日の有給休暇を取得させることが義務付けられました。

もちろん、違反した使用者に対しては罰金が課せられるため、強制力のあるルールです。

詳細に関しては以下の記事で詳しく解説しているので、こちらを参考にしてみてください。

フレックスタイム制の拡充

働き方改革関連法で変わること3つ目は「フレックスタイム制の拡充」です。

フレックスタイム制とは、従業員が始業や終業の時間を自分で決められる制度のこと。取得することによるメリットはこちら。

フレックスタイム制のおかげで、子供が登校するまで家にいれるので安心。朝ごはんも一緒に食べれるのでコミュニケーションの時間も確保できています。

出社時間を遅らせることで満員電車を避けることができるので、大変助かります。

このように、各々の事情に合わせて勤務時間を調整することが可能です。

また働き方改革関連法の施行により、最長3ヶ月で時間外労働時間を精算することが可能となりました。つまり3ヶ月の間で決められた労働時間をこなせば、時間配分は自由であるということ。

これにより、以前よりもさらに自身のライフワークに合わせた働き方が実現できるようになりました。

フレックスタイム制については以下の記事で詳しく解説しているので、こちらも参考にしてみてください。

勤務間インターバル制度の導入

働き方改革関連法で変わること4つ目は「勤務間インターバル制度の導入」です。

勤務間インターバル制度とは、退社後から翌日の出社時間の間に一定の休息時間を設けること。働き方改革関連法の施行により、努力義務が企業に課せられました。

休息時間を設けることで睡眠時間の確保に繋がります。2019年4月には、ソフトバンクがこの制度を導入し、10時間以上の休息時間を取ることを社内に義務付けました。

従業員の健康問題に直接関わることなので、今後ますます普及してくると考えられます。

高度プロフェッショナル制度の導入

働き方改革関連法で変わること5つ目は「高度プロフェッショナル制度の導入」です。

この制度は、厚生労働省によると以下のように定義されています。

高度プロフェッショナル制度は、高度の専門的知識等を有し、職務の範囲が明確で一定の年収要件を満たす労働者を対象として、労使委員会の決議及び労働者本人の同意を前提として、年間104日以上の休日確保措置や健康管理時間
の状況に応じた健康・福祉確保措置等を講ずることにより、労働基準法に定められた労働時間、休憩、休日及び深夜の割増賃金に関する規定を適用しない制度です。

引用:内閣府

具体的にはコンサルタント・ディーラー・アナリストなど、高度な職業能力を有すると定義された職種の人が該当。

労働時間の対価として給料が支払われるのではなく、成果に対して給料が支払われます。

詳しくは姉妹サイトで解説しているので、こちらを参考にしてください。

産業医・産業保健機能の強化

働き方改革関連法で変わること6つ目は「産業医・産業保健機能の強化」です。

具体的には2019年4月以降「産業医・産業保健機能」と「長時間労働者に対する面接指導等」が強化されました。

産業医の中立性・独立性を担保し、労働時間や作業環境などの必要な情報を提供することで、従業員の健康実態を把握することができます。

同一労働・同一賃金の適用

出典:厚生労働省

働き方改革関連法で変わること7つ目は「同一労働・同一賃金の適用」です。同一労働・同一賃金とは、正社員と非正社員の待遇差をなくすために定められたもの。

上記グラフにあるように、日本では正規雇用者と非正規雇用者の賃金格差が大きいのが現状です。

そこで厚生労働省は、非正規雇用労働者について、以下3つを統一的に整備することを発表しました。

  • 不合理な待遇差をなくすための規定の整備
  • 労働者に対する待遇に関する説明義務の強化
  • 行政による事業主への助言・指導等や裁判外紛争解決手続きの規定の整備

2020年4月の働き方改革関連法の施行により、正社員と非正規労働者との間の不合理な待遇差は禁止となります。※中小企業におけるパートタイム・有期雇用労働法の適用は2021年4月1日から。

詳しくは以下で解説されているので、ご覧ください。

働き方改革の実態

次に働き方改革の実態を見ていきましょう。

デロイトトーマツの調査によると「働き方改革を実施中」もしくは「実施した」と回答した企業の割合は約9割に達しました。

一方で、働き方改革の各目的に対して効果を実感している割合は50%程度に留まる結果となり、企業の働き方改革はまだ道半ばというのが実態。

今後は形だけの制度ではなく、従業員が本当に働きやすいと感じる仕組み作りが必要になるでしょう。

積極的に働き方改革を実施している中小企業はある?

働き方改革と聞くと「大企業ばかりが取り組んでいる」と思う人もいるでしょう。

実際HRPROによると、働き方改革に積極的に取り組んでいる企業は、従業員数1000人を超える大企業では62%、301〜1000人だと30%、300人以下だと22%。

中小企業は、大企業に比べると積極的に取り組んでいないという調査結果が発表されています。

2020年1月に商工中央金庫が実施した3つの調査をもとに、詳しく見ていきましょう。

時間外労働の上限規制

2020年4月からは中小企業でも残業抑制が義務づけられました。しかし、2020年1月時点で取り組めていたのは約40%。

業種としては鉄・非鉄業界がもっとも高く57.7%、次いで繊維業界が52.7%。一方でもっとも低かったのが運輸業界で21.4%でした。

実施できていない理由として「特敵の時期・人に業務が集中」「業務量に対して人が足りない」の2つを上げる企業が約半数。中小企業においては、業務効率化が今後の課題と考えられます。

残業の割増賃金率引き上げ

2023年4月から中小企業にも適用が始まる「残業の割増賃金率引き上げ」

月60時間超の時間外労働で法定割増賃金率が50%以上となります。

2020年1月時点で取り組めている企業は22.4%。従業員規模別に見ると、従業員数5人以下、6〜10人以下の企業が平均以上に取り組めています。

一方で、未実施の理由は「制度に対する余裕がない」と答える企業が最も多く、やはり人手不足の企業は担当者の数が足りず、なかなか対応が難しいのでしょう。

同一労働同一賃金

先述したように、2021年4月から中小企業でも「同一労働・同一賃金」の適用が始まります。しかし、2020年1月時点で取り組んでいる企業は21%と、全体的に低い水準です。

一方、時間外労働の上限規制にもしっかりと取り組んでいた鉄・非鉄業界が25.4%と平均よりも高く、中小企業のなかでも積極的に働き方改革に取り組んでいることがわかります。

働き方改革の事例

ここからは、働き方改革の事例を紹介します。

以下の記事でも詳しく解説しているので、興味のある方はこちらも合わせて参考にしてみてください。

日本電気株式会社

出典:NEC

日本で始めてリモートワークを導入したと言われる日本電気(NEC)。

その歴史は古く、1984年に吉祥寺にサテライトオフィスを建てたところから始まり、1993年には研究職を対象に在宅勤務制度も導入しました。

2018年には全社員を対象として回数制限なしの在宅勤務を許可。また社内・外問わず、コワーキングスペースで作業することもできます。

サイボウズ株式会社

出典:サイボウズ

100人いれば100通りの働き方がある」と唱えるサイボウズ。じつは2005年には離職率が28%と高水準でした。

しかし、さまざまな制度や社内コミュニケーションの強化により、2020年現在の離職率は4〜5%にまで減少。具体的には以下のことに取り組んでいます。

  • 育児・介護休暇
  • 在宅勤務
  • 育自分休暇(退職後に復帰可能)
  • 副業許可
  • 子連れ出勤
  • 部活動支援

特に育児・介護休暇は最長6年間も取得可能。妊娠判明時から取得できる「産前休暇」や時短勤務制度もあります。

株式会社Blanc

出典:Blanc

まつげエクステサロンを運営しているBlancは、美容業界のなかでも珍しく週休3日制を取り入れていることで有名。年間休日157日+有給休暇7日で、計164日の休みが従業員に与えられています。

平成28年の中小企業実態調査によると51.6%の人が週休3日制を希望していますが、じつはまだ普及はしていないのが実態。平成31年の厚生労働省の調査によると、導入している企業はわずか7.7%。

しかし、新型コロナウイルスの対策として経団連が週休3日制の検討を始めたニュースが報じられました。もしかすると、数年後には一般的な働き方になっているのかもしれません。

日本航空株式会社

出典:日本航空

日本航空株式会社(JAL)では、仕事と休暇を組み合わせた「ワーケーション」という働き方を導入しています。

ワーケーションであれば、例えば旅行に行っても、平日はホテルで作業して休日は海を満喫することも可能。

今後ますます注目が集まる働き方なので、興味のある方は以下の記事を参考にしてみてください。

働き方改革のメリット・デメリット

働き方改革には、従業員と企業でそれぞれメリット・デメリットが異なります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

従業員

まずは従業員のメリット・デメリットについてです。

メリット

働き方改革の推進によって、従業員が得るメリットは以下の通り。

  • 早く帰れる
  • 働く選択肢が増える
  • 自由な働き方が可能になる

残業時間の抑制から、今までよりも早く退社できる人が増えるでしょう。そのため、趣味や家族との時間を大切にすることができます。

また家事や育児など、さまざまな制約のある人でも仕事を両立することが可能。仕事の選択肢も増えます。

デメリット

一方で、従業員が感じるデメリットはあるのでしょうか。

主なものを挙げます。

  • 残業時間の減少にともなう賃金減少
  • 自由時間に何をするか迷う(休み方改革)
  • 仕事を効率的に終わらせる必要がある

なかには、残業時間で稼いで生活を維持していた人もいるでしょう。しかし残業抑制の流れで、それも難しくなります。

また、定時に「帰らなくてはならない」状態となるため、今までよりも早く仕事を終わらせる必要があるでしょう。

労働時間は減ったものの、時間あたりの労働量は増え、かえって疲れを感じる人もいるようです。

企業

次に、企業が感じるメリット・デメリットを解説します。

メリット

働き方改革の推進で、企業が得るメリットは以下の通り。

  • 社員の生産性向上
  • 社員の定着率向上
  • 採用の強化

働き方改革に積極的に取り組むことで「働きやすい企業」であることをアピールできます。企業イメージが向上し、退職者の減少や採用応募者の増加などのメリットもあるでしょう。

デメリット

一方で、デメリットは以下の通り。

  • 仕組みを整える必要がある
  • 社員の労働時間が減少する

フレックスタイム制などの自由な働き方が可能になる一方で、労働時間の管理が以前より難しくなります。そのため、仕組みを作ることに苦労する企業も多いでしょう。

また、社員の労働時間減少によって人手不足の企業は仕事が回らなくなる恐れも。この問題も、仕組み面で解決する必要があるでしょう。

コロナで変わる働き方

2020年4月に実施されたサイボウズの調査によると、新型コロナウイルスの影響でチームの働き方に影響があったと答えた人は4割。

マネジメントをする部長・課長クラスでは5割以上が「はい」と答えました。

今後は以下の働き方が当たり前になるかもしれません。

  • リモートワーク
  • フレックスタイム制
  • ビデオ会議

ポストコロナ(新型コロナウイルス後)の日本で、どのような働き方が浸透するのかは以下の記事でも解説しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。

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