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育休復帰までに子供の預け先が見つからない場合、代替策となるのが「子連れ出勤」です。
しかしベビーカレンダーが実施した調査によると、パパママいずれかの勤務先で子連れ出勤が可能な家庭はわずか7.7%。日本ではまだまだ「子連れ出勤」という考え方が普及していないことがわかります。
この記事では「企業内保育所」「キッズスペース完備」などの子連れ出勤の具体的なケースについて解説。実際に、子連れ出勤を認めている国内企業の事例も紹介します。また子連れ出勤で発生しがちな課題や注意点も。
子連れ出勤を検討している人のワークライフバランスの実現に役立つ内容ですので、ぜひ参考にしてくださいね。
子連れ出勤の3つのケース
子連れ出勤と一口に言っても、大きく以下の3つのケースがあります。
それぞれのケースによってメリットやデメリットがありますので、参考にしてくださいね。
働く空間に子供を入れてもいいケース
子連れ出勤可の企業の中には、子連れ出勤をする社員のデスクのすぐ横にベビーベットを設置するなど、社員が働くスペースに子供を入れていい体制をとっているところもあります。
子供をおんぶしたまま仕事をしたり、小学生などであれば隣で勉強をしながら過ごしたりなど、子供の成長に合わせて柔軟に対応しやすいメリットがあります。
一方、子供が同じ空間にいると、親自身だけでなく周囲のメンバーも集中しにくい傾向も。チームの生産性に影響を及ぼす可能性があります。
会社内にキッズルームがある
会社内に子供専用スペースを設けている場合、仕事をしているときは子供と離れているため業務に集中しやすいメリットがあります。また子供専用スペースに保育士が配置されている場合は、安心して預けられるでしょう。急な発熱などの場合もすぐに駆けつけられます。
託児所が完備されている
事業所内保育施設がある場合、親は普段通りに仕事がしやすいメリットがあります。通常の保育園と同様、保育士が子供の面倒を見てくれるので安心でしょう。企業の中には独自の保育プログラムを取り入れた託児所があるところもあります。
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子連れ出勤を導入する企業
日本で子連れ出勤が可能な企業はまだまだ少ないです。
今回は子連れ出勤を導入する5つの企業の事例を紹介します。
サイボウズ
出典:サイボウズ
「100人いたら100通りの働き方」を掲げるサイボウズ。働くママも多様な働き方ができるよう、2014年から「子連れ出勤制度」がスタート。「子供が学童保育に行きたがらない」「子供の預け先がない」といった緊急時の受け皿として機能しています。
キャンプファイヤー
CAMPFIREは、子連れ出勤OK🙆♀️
今日も元気に働いています。👶<あんぱんまんを みるという じゅうような みっしょんです!#CAMPFIREの赤ちゃん社員#子連れ会議OK pic.twitter.com/ZryZHe4gve
— キャンプファイヤー|国内最大のクラウドファンディング (@CAMPFIREjp) June 12, 2018
クラウドファンディング事業を行うキャンプファイヤーでは、社内の共有スペースにキッズスペースを設けています。社員同士助け合い、社員みんなで子育てするような感覚で子連れ出勤を可能にしています。
モーハウス
出典:モーハウス
授乳用ブラ、授乳服の企画販売を行うモーハウス。創業以来、子連れ出勤制度を設けています。「仕事復帰=断乳」ではなく、働きながら無理なく母乳育児を行える環境づくりに努めています。
楽天株式会社
出典:楽天株式会社
楽天株式会社では、子育て中の楽天従業員専用の託児所「楽天ゴールデンキッズ」を完備。独自の教育プログラムや宗教食に対応した食事など、多様性を重視した保育を行なっています。
GMOインターネット株式会社
GMOインターネット株式会社は「キッズルーム GMO Bears」を完備。施設で子供が使うタオルやおむつを準備してもらえるため、親は少ない荷物で出勤できます。ランチタイムは子供と一緒に昼食を取れるなど、社員の仕事と育児との両立を応援する体制を整えています。


子連れ出勤で生じる課題
子連れ出勤は親子にとってメリットがある一方で、以下のような課題も。
特に環境整備や職場の理解不足が原因となるケースが多いでしょう。
産後すぐの復帰で負担が増えることも
子連れ出勤可能となると「産後まもない時期からでも出勤ができる」という認識が生じやすいです。
しかし実際のところは、母体は出産に伴い大きなダメージを受けており、ホルモンバランスの変化によってメンタル面も不安定になりやすいです。そんな中職場復帰をしてしまうと、精神的・身体的な負担が大きくなってしまうこともあります。
環境整備が不可欠
子連れ出勤には環境整備が不可欠です。事業所内保育施設がなくても、社員の共有スペースの一角を親子で過ごせるスペースにするなど、ある程度他の社員に配慮した対応も必要になるでしょう。そのような環境整備がないまま子連れ出勤をしてしまうと、チームの生産性に影響を及ぼす原因になりかねません。
周囲からの理解不足
周囲からの理解不足は、子連れ出勤の壁になることが多いでしょう。特に育児経験がない職員にとっては、子供が同じ空間にいることに違和感を覚えることも。また「どのくらいの仕事にコミットできるのか」などもすり合わせておかないと、職場との間に認識のズレが生じてしまうこともあります。
子連れ出退勤による負担増
子連れ出勤は保育所送迎の負担は軽減されますが、子連れで出退勤することによる負担は大きくなりがちです。特に電車での子連れ移動は大変。車出勤が可能な環境であればまだいいでしょうが、満員電車で子連れ出勤する場合は相当な負担になるでしょう。
仕事内容の調整
子連れ出勤を行う社員の負担軽減をはかるため、仕事内容を調整するケースもあるでしょう。しかし会社と社員との話し合いが十分でないと「責任ある仕事を任せてもらえなくなった」という不満が出てしまうことも。いわゆる「マミートラック」に陥ってしまうケースも考えられます。

子連れ出勤の際に注意したいこと
子連れ出勤をスタートさせる場合、いくつか注意点があります。
今回は5つのポイントでまとめました。
まずはお試しから
子連れ出勤でいきなりフルタイム復帰すると、親子ともども負担が大きくなりがち。保育施設でも慣らし保育があるように、ならし期間として時短勤務を検討しましょう。本人たちだけでなく、周囲の社員も心構えしやすくなります。
ベビーシッターなどの利用も検討
打ち合わせなどで席を外す際、子供の様子を見てられないことに不安を覚えるケースもあるでしょう。周囲の社員への負い目がストレスになるのであれば「ベビーシッターを利用する」「家族や親戚の協力を得る」などの代替手段も検討してみましょう。
職場で理解を求める
子連れ出勤をスタートする前に、職場へ理解を求めるのはとても大切。「なぜ子連れ出勤しなければならないのか」「子連れ出勤によってどこまで業務にコミットできるのか」など、自分自身の思いも交えて、職場で話し合ってみましょう。
仕事内容のすり合わせ
「子連れ出勤でも仕事を続けていきたい」と考える人の中には「子育てもキャリアも諦めたくない」という思いを持つ人が多いでしょう。しかし子連れ出勤によって育児の大変さが周囲に伝わり、仕事内容が調整されてしまうことも。その結果単純作業のみを任されるようになり、やりたい仕事ができない状態に陥るケースもあります。
このような事態を避けるためには、上司などと話し合いを重ねるのが重要でしょう。「子育てしながらでもできる限り仕事にコミットしたい」「責任ある仕事も任せてほしい」など、あなたの意思を伝えるのが大切です。
必要なものは持参する
子連れ出勤に必要なものは持参するようにしましょう。例えば子供のお気に入りのおもちゃ、おむつ、タオルケットなどがあります。キッズスペースにある程度おもちゃがあっても「自宅のおもちゃがあったほうがいい子で過ごせる」といった場合もあるでしょう。子供の様子に合わせて適宜準備するのが大切です。
子連れ出勤はメリットもデメリットもある
現在の日本では「子連れ出勤は子供の預け先が確保できない時の最終手段」と言えます。また子連れ出勤にはメリットもデメリットもあるのが現状です。
以下の記事で子連れ出勤のメリット・デメリットと、デメリットの対処法を紹介していますので、あわせて参考にしてくださいね。
