KDDIが導入したジョブ型雇用とは?ニューノーマル時代の働き方【ニュース・コラム3】

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2020年に流行した新型コロナウイルス感染症は、企業に働き方の見直しを迫りました。その1つが、勤務時間でなく成果で給与を支払うジョブ型雇用です。

2020年7月31日、KDDIが正社員1.3万人にジョブ型雇用を導入すると発表したことが注目を集めました

果たしてジョブ型雇用はワークライフバランスを実現できる働き方なのでしょうか。今回はジョブ型雇用の意味や、メリット・デメリット、導入の背景などについて解説します。

KDDIが正社員1.3万人をジョブ型雇用に

新型コロナウイルス感染症の流行を受け、KDDIが働き方を大きく変更する方針を決定しました。

具体的には、時間や場所にとらわれないで社員一人ひとりが成果を出して働くことを実現する「KDDI新働き方宣言」を策定しました。

その中の1つが、ニューノーマル(新常態)時代に適応した働き方であるジョブ型雇用。1.3万人の正社員を職務内容ごとの成果に応じて給与を支払う雇用形態に変えるというものです。

これは日本型の終身雇用制度、年功序列制度の撤廃を意味しています。その点で、このKDDIの雇用に対する方針転換は大きなニュースです。

KDDIの高橋誠社長は「時間や場所にとらわれず、成果を出せる働き方を実現する」と発言しています。

今後、KDDIに続いてジョブ型雇用に切り替える企業は増えいくと予想されます。

職務形態には2種類ある

まずは、基本的な職務形態について説明しましょう。

職務形態には日本型のメンバーシップ型雇用と、欧米諸国では一般的なジョブ型雇用があります

メンバーシップ型雇用

日本主流の雇用形態がメンバーシップ型雇用です。

いわゆる新卒一括採用で、会社に人を適応させていく会社基準の雇用形態。新入社員は入社後に、社内研修やOJTなどを通して教育を受け、スキルを身につけていきます。

適正に合わせて配属が決まり、転勤やジョブローテーションを繰り返すのです。

企業は離職させないために、年次を重ねるほど給与が上がる年功序列制度にしたり、定年まで働けるように終身雇用制度にしたりしてきました。

高度経済成長期に確立された、人に重きを置いた日本独自の雇用形態といえます。

ジョブ型雇用

欧米で一般的なのがジョブ型雇用です。職務内容で採用する雇用形態で、重視されるのはスキルになります。

メンバーシップ型の雇用のように年齢、学歴、やる気などは大切でなく成果を出せるかどうかで会社は採用を判断。社員は自ら学ぶことで、スキルを高めていくことが必要です。

専門スキルを高めた分だけ、より高給な仕事に就くこともできます。定年まで働くのではなく、スキルを高めて、より給与のよいいくつかの会社を渡り歩くということが一般的。

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ジョブ型雇用のメリット・デメリット

続いて、ジョブ型雇用のメリット・デメリットを見てみましょう

ジョブ型雇用のメリット

メリットとしては主に以下があります。

・専門分野の仕事に就ける
・専門分野のスキルを高められる
・スキルを高めた分だけ給与があがる
・異動や転勤が原則ない
・流動性が高い

当然ですが、ジョブ型雇用は自身の専門分野に特化した仕事に就くことができます。

メンバーシップ型のように、適正に合わない仕事に就くことでストレスを抱える心配がありません。

また、専門スキルに応じて採用されるため、高いスキルを持っていたら高待遇を受けることが可能です。さらに、ミスマッチが起きた際は、次の転職がスムーズにできるでしょう。

ジョブ型雇用のデメリット

デメリットとしては主に以下があります。

・自主的な自己研鑽が必要
・仕事を解雇される恐れがある
・社内でのキャリアアップが難しい
・新卒者は採用されにくい

社内研修などは基本的にないため、自ら自己研鑽をする必要があります。専門的な仕事のため、常に新しい知識などを得るなどの努力を怠ることは禁物です。

会社の方針や経済悪化などで、真っ先に解雇される恐れがあります。専門職採用のため、他の業務をする選択肢がないためリスクを抱えるでしょう。

さらに、仕事が限定されているため、キャリアアップの機会はほとんどありません。キャリアアップ=転職という認識を持っておかなければいけません。

ジョブ型雇用は欠員が出た場合の採用になるため、専門スキルを持っていない新卒者は採用が不利になります。

日本で進むジョブ型雇用ー注目を集める背景は?

日本でジョブ型雇用が進む背景にはなにがあるのでしょうか

いくつかの要因を解説していきます。

コロナウイルスでテレワーク加速

新型コロナウイルス感染症でテレワークが加速したことで、ジョブ型雇用に注目が集まりました。

テレワークで働く人が増えたことで、仕事の成果がより重視されるように。その結果、評価基準が不明確なメンバーシップ型雇用の見直しが進んだのです。

また多くの企業が業績不振になり、より成果で社員を評価するというスタンスに変化しました。

国際競争力の強化

日本独自のメンバーシップ型雇用の場合、働く一人ひとりの専門スキルが身につきにくくなります

スイスのビジネススクールIMDが発表した2020年版「世界競争力ランキング」では、日本は世界主要国63ヶ国・地域中34位でした。前年から4位も順位を落としています。

日本はビジネス効率の点で足を引っ張っています。こういった背景からもジョブ型雇用に変えて、グローバル競争に勝とうという思惑があるのです。

人手不足解消

専門職の人手不足解消という狙いもあります。

AIやIoT、5Gなどの第4次産業革命により、エンジニアやデータサイエンティスト、マーケティングなどの専門職の不足が深刻化してきています。

経済産業省の調査では、2030年には約78.9万人のIT人材が不足すると予想されているのです。今後はどの業界分野でもIT人材が必要になっていくため、ジョブ型雇用を導入しようという動きがあります。

同一労働同一賃金の導入

政府が推進する働き方改革の1つである「同一労働同一賃金制度」が2020年4月に施行されたことも背景にあります。

職業が同じである限り、正社員・非正社員関係なく同じ額の賃金を支給するという内容です。

勤続年数によって賃金が決まるメンバーシップ型雇用とは反対の内容であるため、ジョブ型雇用を後押しするきっかけになります。

この制度施行で、日本独自の終身雇用、年功序列制度は今後徐々に消えていくかもしれません。

ダイバーシティの浸透

日本は急激な少子高齢化により、超高齢社会を迎えています。

労働力不足が深刻で、解決策として多様な人材を活用するという考え方「ダイバーシティ」が浸透しました。

日本のメンバーシップ型雇用では男性が労働力の大半を占めていました。しかし、労働人口が枯渇する中では、日本独自のシステムでは成り立ちません

そこで、仕事と子育てが両立できる働ける時短勤務、テレワーク、定年後の再雇用などが普及してきました。ジョブ型雇用もその中で注目を集めているのです。

日本でジョブ型雇用を導入した企業

日本でジョブ型雇用導入した企業はどれくらいあるのでしょうか。企業数としてのデータはありませんが、導入する有名企業が増えています

  • 日立製作所
  • 資生堂
  • 富士通
  • KDDI
  • 花王
  • Sky
  • カゴメ

上述の企業のうち、日立製作所は2021年度以降に導入を表明。富士通は管理職を対象に2020年度中にジョブ型雇用を適用し、その後一般社員に拡大していくようです。

導入背景として新型コロナウイルス感染症で在宅勤務が普及したことがあります。これを機にジョブ型雇用に転換していく企業は増えていくでしょう。

今後ジョブ型雇用は加速するか?

ジョブ型雇用は今後加速するのでしょうか。


経団連は2020年の春季労使交渉の指針として日本型雇用の見直しを訴えました
。職務が明確のジョブ型雇用を取り入れるように提案。経団連がこのような提案をすることはかなり衝撃的です。

エンジニアやデータサイエンティストなどの高度人材の確保に効果的な手法である、海外への人材流失に対する懸念などが背景にあります。

成果給を実現するサービスを提供するUnipos株式会社が全国の上場企業の経営者・事業責任者309名と、上場企業に勤務する正社員1032名(以下、一般社員)を対象にジョブ型雇用に関する意識調査を実施しました。

ジョブ型雇用に向けた整備・議論を始めている経営者・事業責任者は72%。一方「社内から反対意見が出たり、整備が遅れたりしたか」という質問に対しては63%が「はい」と回答しています。

今後ジョブ型雇用は進むと思われますが、急速に進むということはなさそうです。ですが、働く一人ひとりはジョブ型雇用を見据えてスキルアップをしていく必要があるでしょう。

もっと詳しく知りたい方へ

働き方メディアMTUでは、ニューノーマル時代の働き方についての記事を紹介しています。もっと詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。

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